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マンスリーカルチャー
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令和7年10月

 11月も後半になると、年の瀬が迫り何かと落ち着きませんが、本格的な冬に備えてしっかりと栄養のあるものを食べて、健康維持に努めることが大事です。

 この時期の旬の魚といえば「鰤(ブリ)」を挙げる方が多いのではないでしょうか。鰤はご存知のとおり出世魚の代表格で、稚魚のときはモジャコ、35㎝以下でワカシ、35から60㎝でイナダ、60から80㎝でワラサ、80㎝以上でブリ、となります。
 ブリは、琉球地域を除く日本各地で獲れ、12月から2月頃が旬とされますが、この時期のブリを「寒ブリ」と呼び、脂がたっぷり乗っていることから、日本海側の漁獲地ではブランド化しています。特に富山県の氷見(ひみ)漁港の「ひみ寒ブリ」が有名です。

 一方、最近は養殖のブリが多く出回っており、令和6年の統計では天然が38%、養殖が62%となっています。養殖場所を外海に移動する、餌のペレット化などさまざまな改良の結果、養殖物は天然物に比べて味が良い上に、一年通して安定して状態が良い点が、消費者に好まれているようです。
 なお、ブリの一大産地の北陸地方では、結婚した年の暮れには嫁の実家から婚家にブリ1匹を送り、これを婚家で切った半身を嫁の実家に贈り返す習慣があるそうです。これは出世魚で縁起の良い魚というところからきているようです。

 そのような大事にしているブリを関西では、正月のお節料理に欠かせない食材とし、雑煮の具としても用いられています。(東日本では主に鮭(さけ)を使用しますが) ここで、簡単下ごしらえのお話です。ブリの両面にまんべんなく塩をふり、10分ほど置きます。この後、熱湯をかけ、霜降り状態にして流水で洗い流して、キッチンペーパーで水気をしっかり拭きとると、余分な脂や水分が抜けて身が締まることで旨味が閉じ込められ、食感が増して、美味しさが引き立ちます。栄養素トップクラスといわれる旬のブリをこの時期是非お召し上がり下さい。焼いても煮ても美味しいですよ。お酒があればなお云うことなしです(個人の感想ですが・・)。


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